神戸製鋼コベルコ
スティーラーズ |
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28 |
合計 |
26 |
13 |
前半 |
17 |
15 |
後半 |
9 |
4 |
勝点 |
1 |
4 |
総勝点 |
1 |
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NEC
グリーンロケッツ |
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神戸製鋼コベルコスティーラーズ 28-26 NECグリーンロケッツ
ファーストステージ・第1節 プールA
2013年8月31日(土)18:00キックオフ/兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
神戸製鋼は2年連続で地元神戸で開幕を迎える。ユニバー記念競技場は黒雲に覆われる中、NECの先蹴で試合が始まる。
風上の神戸製鋼が定石通りキックでエリアマネジメントを試みるも、NECの堅守とスリッピーなコンディションに悩まされる。
9分NEC陣の10m付近で得たPGチャンスをSO山本が決め3-0と先制するも、激しい雨の中でボールが手につかず、NECに逆襲を許す。
12分神戸製鋼陣22m正面で得たPGをNECの新戦力SOウェブが確実に決め、3-3。
セットプレーからの球出しが不安定な神戸製鋼に対し、NECは速いプレッシャーでボールを奪取、14分セービング後の処理ミスを突いたNECは、13番CTB釜池が抜け出し右中間にT(G成功3-10)。
さらにたたみかけるNECの攻勢に耐える時間が続く神戸製鋼は、22分執拗なサイド攻撃からFL安井が左中間にT(G成功10-10)、同点とする。
雨中戦の定石通りFWを中心に突破を図る神戸製鋼と、果敢にBK展開を試みるNEC。
一進一退を繰り返すも、前半終了間際に神戸製鋼の判断ミスをトライに結びつけたNECが13-17のリードで折り返す。
後半早々、神戸製鋼がキックラッシュからチャンスをつかみ、13番CTBフーリーが右隅にT(G不成功18-17)、神戸製鋼が一旦逆転するも、7番FLラトゥを使ったライン攻撃とSOウェブ、12番CTB田村の硬軟交えたアタックで翻弄するNECは4分、8分とPGを決め、突き放す。(18-23)
10分にハイタックルから得たハーフウェイラインでのPGを、SO山本が鮮やかに決めた時点からFWの動きにリズムが生まれ、少しずつ神戸製鋼にゲームの流れが変わる。
両チームが1本ずつPGを決め21-26で迎えた27分、NEC陣ゴール前ラックからSO山本が途中交替出場の22番WTBフレイザー・アンダーソンへキックパス。高さを活かして競り勝ったアンダーソンがクリーンキャッチし、そのままトライ。角度のあるコンバージョンをSO山本が決めて逆転。(28-26)
諦めないNECは、勝負どころで11番WTBナドロに突破を託すも、神戸製鋼BK陣の堅守に阻まれ万事休す。
ハンドリングミスやセットプレーに不安定さが目立った神戸製鋼に対し、堅実なプレーのNEC。しかし逆の目となったスコアは、均衡するチーム力の上に、個々のDF力が僅かの違いを生んだ結果であった。
MOMは神戸製鋼SO山本大介が受賞した。(廣島 治)
● 記者会見ダイジェスト ●
NECグリーンロケッツ

グレッグ・クーパーヘッドコーチ(右)、浅野良太キャプテン
グレッグ・クーパーヘッドコーチ
「悪天候の中、前半は風下ながらいいプレッシャーをかけることができた。風上の後半に期待したが、風が止みプランが狂った。
DFは目論み通りだったが、いかんせん反則が多すぎた(前半NEC7、神戸製鋼1)。総じて良いゲームだったので、次節に向け良い準備をしたい」
浅野良太キャプテン
「3月から約6ヶ月、充実した準備を進め、今日もシーズンスローガンである‘NO LIMIT'をプレーヤーは体現してくれたが、反則という規律の乱れで2点足りなかった。
とはいえチームは確実に成長しており、次節のNTTコム戦(9/6秩父宮)に向け、いい準備をし、ファンのご声援にお応えしたい」
──後半のトライ後、SOウェブをFBへポジションチェンジしたが。
クーパーヘッドコーチ
「プレーヤー間の判断。ベンチワークではない」
──スクラムで反則が多かったようだが。
浅野キャプテン
「アングル、コラプシング等いくつかの事象をペナライズされた。トップリーグは試験ルール改定後、世界でも最初に適用されるリーグであり、まだレフリー、プレーヤーとも手探りの段階。
ゲームを重ねていくことで、解消されていくだろう。勿論、今日のゲームについては、ペナライズされるNECの責任である」
──スクラムにおける神戸製鋼のプレッシャーが原因か。
浅野キャプテン
「レフリーからの見え方だろう。相手からのプレッシャーではない」


神戸製鋼コベルコスティーラーズ

苑田右二ヘッドコーチ(右)、伊藤鐘史ゲームキャプテン
苑田右二ヘッドコーチ
「雨中で意図通りのプレーはできなかったが、4ポイント獲得のいいスタートが切れ、嬉しく思う。次節に向け、しっかり修正していく」
伊藤鐘史ゲームキャプテン
「NECの鋭いDFに苦戦した。ボールアウトがワンテンポ速すぎて、BKとタイミングが合わなかった。エリアマネジメントも巧くできず、ラインアウトでもNECのプレッシャーに遭い、主導権が握れなかった」
──パスミスが目立ったが。
苑田ヘッドコーチ
「NECの低いタックルで焦り、ブレイクダウンの場面で優位を保てなかった」
──SO山本の活躍が光った。
苑田ヘッドコーチ
「WTBナドロがセットプレーから仕掛けてくることを分析済みだったので、DFの強い山本を起用した。接戦で大事なキックを決めてくれたことも良かったが、低いタックルでゲインさせなかったことも大いに評価したい」
──リーグ最高身長208cmベッカーのデビュー戦だったが。
苑田ヘッドコーチ
「本人は全然‘アカン'と反省している(笑)。今週の練習でしっかりレギュラー争いしてもらう」
──今日の総括を。
苑田ヘッドコーチ
「NECのプレッシャーに、セットプレーで安定感を欠き、アタックゾーンでしっかり攻撃できず、前半は苦戦した。後半我慢の甲斐あり、エリアを回復し修正できた。
前半終了間際、凡ミスから失点するなど反省すべき点は多く、次節に向けしっかり準備していきたい」
マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズのスタンドオフ、山本選手
(記事:廣島治 写真:長谷川昭男 広報担当:廣島治)
(この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます)
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