NTTドコモ レッドハリケーンズ |
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Honda HEAT |
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NTTドコモレッドハリケーンズ 41-29 Honda HEAT
トップリーグ入替戦
2014年2月15日(土)13:00キックオフ/大阪・近鉄花園ラグビー場
トップリーグ入替戦は関西勢同士の対戦となった。NTTドコモは2011-2012シーズンからトップリーグに在籍しその座を譲るわけにはいかない。一方のホンダは2011-2012シーズン以来のトップリーグ返り咲きを狙う。両チームにとっては今シーズン最後の公式戦。
昨日から関西地方を襲った大雪も、試合前の雪かきで緑の芝生が顔を出す良好なグランド状態、強風が吹きつける中、入替戦が始まる。
前半、風上に立つNTTドコモのキックオフで試合が開始された。序盤、NTTドコモはホンダの反則にゴール前のラインアウトを選択しトライを狙うも得点には至らず。ホンダは、ハーフウェー付近でのターンオーバーからの展開でHO天野豪紀が10mL左中間でパントを上げドコモのゴール前まで迫り、ゴール前でフェーズを重ねるとNTTドコモはたまらず反則。16分、このPGをSO古屋孝広がきっちりと決め0-3とホンダが先取する。
NTTドコモはこの直後の17分、ホンダのライン攻撃を見透かしSO茂木大輔が10mL付近でインターセプトし中央にトライ、GKも決まり7-3と逆転する。
このトライからNTTドコモは攻撃のリズムを取り戻し、21分にCTBパエア ミフィポセチのキックパスに左WTBシレリ・ボンボが反応しトライ、27分にはHO緑川昌樹のラインブレイクから右WTB茂野洸気がトライ、31分にもCTBミフィポセチがトライし28-3とする。NTTドコモは、この後ホンダに1トライを許すが、39分FB佐藤善仁がホンダのロングパスに手を伸ばし再びインターセプトしトライ、38-8と30点差の大量リードで前半を終了する。
ホンダは後半開始からリザーブ20番トマシ・ソンゲタを投入し巻き返しを図る。この入替が功を奏したか、10分にゴール前5m中央ラックからSO古屋がディフェンスをかわしてトライを返し38-15と詰め寄る。このトライで俄然勢いづいたホンダは、17分ゴール前中央ラックから20番ソンゲタが力ずくでトライ、25分にもNTTドコモのスクラムコラプシングの反則からソンゲタが速攻を仕掛けトライ38-29と9点差に詰め寄る。メインスタンドに陣取ったホンダ応援団からは、大逆転を期待する大きな声援が沸き起こる。
このトライ以降、NTTドコモは流れを変えようとリザーブを投入。トップリーグの座をかけ、追いすがるホンダとの力のこもった攻防となる。最後は38分NTTドコモがトップリーガーの意地を見せ、駄目押しとなるPGをFB佐藤善仁が決め41-29でノーサイド。
この結果、NTTドコモがトップリーグに残留、ホンダは次シーズンに捲土重来を期す。
● 記者会見ダイジェスト ●
Honda Heat
藤本知明ヘッドコーチ
「昨日からの雪の影響で朝早くから雪かきをして頂いた関係者の方々に感謝しています。試合はセットプレーが安定していなかったところがあった。前半のところのスクラム、後半の立ち上がりのセットプレーと上手くいかなかった。
前半に30点差がついたが、最後まで諦めずにプレーしてくれた選手達を非常に誇りに思う。また一から来年に向けて頑張っていきたい」
天野豪紀キャプテン
「今日の入替戦はドコモのFWと我々FWとの真っ向勝負と考え、FWから試合を作ろうと言っていたが、ヘッドコーチからも言ったようにセットプレーから反則が増えてリズムに乗れなかった。結果は負けなので、自分達の力不足がまだまだあるのでチームとして何がトップリーグと違うのか、足りないのかを見つめ直して、また来年頑張っていきたい」
──前半30点差がついた原因は?
藤本ヘッドコーチ
「一人目のタックルが前半から決まっていなかった。ディフェンスのリズムが出なかったところも気になった。インターセプトの2本に関しては敵陣に入った時を含めてもう少し我慢が足りなかったと思う」
──試合前のトスに勝ってエリアを獲ったのか?
藤本ヘッドコーチ
「前回のサニックス戦から花園の傾向として前半を風下でしっかり我慢して、後半風上で勢いをつけたかったが今日は大きな風がなかった。戦い方の修正が必要だったのかと思う」
──ソンゲタ選手の起用は予定通りか?
藤本ヘッドコーチ
「基本的に前半はブラウンでディフェンスに力を入れて、後半に敵陣に入ってソンゲタを使っていくことは、最初からのプランだった」

NTTドコモレッドハリケーンズ
下沖正博ヘッドコーチ
「協会関係者の皆様と大阪桐蔭高校の皆様に昨日からの雪でグランドが悪い中、朝早くから全員で雪かきをして頂き、最高のグラウンドコンディションを用意して頂き心より感謝しています。今季で3回目の入替戦になったが、今年度の目標はファーストステージで4位以上だった。セカンドステージの途中からは最低でも入替戦に行かないチーム作りを心掛けて春から取り組んでいたが、最終的に今日の入替戦になってしまった。負けられない入替戦の試合で我々の持っている全てを出し切って行こうと臨んだ。
相手のペースになれば僅差になると思っていたので最初から4トライを獲ろうと今日は自信を持って臨んだ。前半5トライを獲れたが、後半風下になり相手の外国人選手もインパクトがある選手が入ってきたので少し受けてしまいこの様な結果になった。今日の試合に勝って、また来季もトップリーグで戦えることを心から嬉しく思うし頑張ってくれた選手達にも心から御礼を言いたいと思います」
吉岡宏樹キャプテン
「会場に来た時グラウンドは一面雪でしたが、大阪桐蔭高校ラグビー部のご協力を頂き、いいグラウンドコンディションにして頂き感謝しています。沢山のファンの方々にも応援に来て頂き感謝しています。今日の試合は、我々がトップリーグのチームだがチャレンジャーとしてホンダにぶつかっていこうと話していた。トップリーグで出来る喜びを感謝しつつ、もう一度ファンの方々やチームメート、家族に恩返しをしようと言っていた。前半風上でいい流れで良かったが、後半になってインパクトある外国人選手が入って押されたがトップリーグで培ってきたディフェンスが少し生かされたと思う。来シーズンもトップリーグで出来るので、次こそは入替戦に行かない上位を狙えるチーム作りをしていきたい」
──前半点差をつけていたが、後半風下ではあるが追い上げられた原因は?
吉岡キャプテン
「後半に入ってコミュニケーションのところが少し弱くなっていたことと、軽いプレーがあった。パスとかダウンボールもルーズになっていた。トライを獲られた時に声をかけてきっちりとしたプレーをと言っていたが浮足立っていて、選手達は緊張感を持っていたが気の緩みが出ていたと思う」
──ボンボ選手を先発で起用した意図は?
下沖ヘッドコーチ
「前回の豊田自動織機戦途中から出場して良かったので起用した。彼の持っている全てを出し切ったと思う。前半からトライに結びつけたし、彼の先発は非常に効果的だった」








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