キヤノンイーグルス |
|
|
13 |
合計 |
36 |
13 |
前半 |
8 |
0 |
後半 |
28 |
0 |
勝点 |
5 |
6 |
総勝点 |
8 |
|
ヤマハ発動機ジュビロ |
|
|
キヤノンイーグルス 13-36 ヤマハ発動機ジュビロ
セカンドステージ・第2節 グループA
2014年12月6日(土)12:00キックオフ/東京・駒沢陸上競技場
ヤマハフィフティーン、後半にしっかり修正しキヤノンに完勝
セカンドステージ第1節では、NTTコムに快勝発進したキヤノンに対し、サントリーに惜敗したヤマハ発動機。どちらも大きな目標であるLIXIL CUPセミファイナル進出のためには負けられない一戦が冷たい風が吹く快晴の駒沢陸上競技場で行われた。
キックオフの2分後、ヤマハ発動機はラインアウトから左ラインに回し、WTB中園真司が大きくゲインすると、ラックから出たボールをSO大田尾竜彦がキックパスを右に上げる。これにLOデューク・クリシュナンが良く反応しボールを確保しポイントを作ると、そのラックからLO大戸裕矢がサイドを突き、ヤマハ発動機が早々とトライをとった(ゴール不成功、0-5)。
キヤノンも、6分にCTB三友良平がいつもながらの安定したゴールキックでPGを決め、3対5。更に、17分に、中央付近でHO庭井裕輔のナイスタックルでボールをターンオーバーすると、PR菅原崇聖が抜け、さらにLO日高駿がゴール前まで迫ると、ラックからすばやく右に回しFB森谷直貴がトライ(ゴール成功)。キヤノンは若手選手がよく動き、10-5とすぐに逆転した。
前半、風上のキヤノンはキックでエリアを取って試合を進めたが、2つ目のトライはなかなかとれず、ヤマハ発動機も前半最後にはLO大戸、CTB宮澤正利が敵陣ゴール前に迫るが、キヤノンの好守に2つ目のトライは取れず、両チームともPGでの加点のみ、13-8のスコアでハーフタイムとなった。
前半、再三の敵陣でのマイボールラインアウトのチャンスを生かせないヤマハ発動機だったが、後半にはヤマハフィフティーンはこれをしっかり修正してきた。後半2分、中央付近のラインアウトでLOクリシュナンからスロワーHO日野剛志にボールをダイレクトリターン。日野がタッチライン際を大きくゲインして、ゴール前に迫りラックにすると、左ラインにつなぎ、FB五郎丸歩が2人のディフェンスをはずし、これによくフォローしてきたFLモセ・トゥイアリイにオフロードパス。トゥイアリイがトライ、五郎丸のゴールも決まり、後半早々にヤマハ発動機が13-15と逆転した。
5分にはキヤノンボールスクラムのこぼれ球に素早く反応したSH小池善行が抜けると、ゴール前のポイントから左に回し、WTB中園がゴールポスト際に飛び込んだ。しかし、最後にキヤノンWTB和田拓がタックルに入り、微妙なタッチダウンとなったため、TMOとなった結果、中園のトライは認められなかったが、その直前のキヤノンのディフェンスプレーヤーがオフサイドをとられ、FB五郎丸のPGで、ヤマハ発動機が13-18とリードを広げた。
14分には、ラインアウトからのモールを10m以上押し込み、No.8堀江恭祐が飛び込んでトライ(13-23)、ヤマハ発動機は10点差とした。23分にもFB五郎丸のPG、35分には再びラインアウトモールからNO.8堀江のトライで得点を追加し、更に、ノーサイド直前、38分にはキヤノンボールのラインアウトのこぼれ球をつかんだLOクリシュナンが大きく抜けてダメ押しのトライをとり、13-36のスコアでノーサイドとなった。
清宮監督は「ハーフタイムには特に何も指示しなかった」というが、ミスが多く、キヤノンに押され気味だった前半に比べ、後半はフィフティーンがしっかり修正してきてキヤノンを圧倒し、5トライでの快勝とした。4強の一角を狙うヤマハ発動機のセカンドステージの今後の試合が楽しみになった。
(正野雄一郎)
● 記者会見ダイジェスト ●
キヤノンイーグルス

永友監督(右)、和田キャプテン
永友洋司監督
「今日は負け方がよくなかったと思います。特に後半が良くありませんでした。これはチームとしての準備の仕方が足らなかったためであり、それについての責任を感じます。選手がかわいそうだと思います。ここからチームを立て直して、次の試合に向けて準備をし直します」
──特に後半、ヤマハのラインアウトが安定して、チームとして修正してきたことについては?
「イージーな反則が多くなり、ハンドリングが悪くなり、試合のコントロールができなくなりました。今日の完敗を反省し、次につなげたい」
──今日の敗因を一言で言うと?
「今日はヤマハ発動機が素晴らしいラグビーをしたことにつきます。キヤノンはしっかりとした準備ができなかったということです」
和田拓キャプテン
「特に後半、我慢ができていなかったと思います。接点のひとつひとつでヤマハ発動機の方が強かったです。もう1回やって、集中力を欠かさないような試合をやりたいと思います」
──特に後半、ヤマハ発動機のラインアウトが安定して、チームとして修正してきたことについては?
「後半にヤマハ発動機の方が良くなったということだと思います。キヤノンは我慢ができなくなってしまいました」

ヤマハ発動機ジュビロ

清宮監督(右)、三村キャプテン
清宮克幸監督
「今日はセカンドステージで初勝利を挙げられたことで、ホッとしています。ゲームプランとしては、風下になった前半は我慢して、風上になる後半に決めるというものでしたが、プラン通りにできました。前半には、風下であったにもかかわらず、思わぬトライチャンスも多くありましたが、そのチャンスに得点できなかったことは反省したいです。後半に、良く修正できたことは大きな収穫でした。毎週、試合が続きますが、まず、次の試合に向けて、また、しっかり準備していきたいと思います」
──前半に出た課題を、後半、しっかり、修正してきましたが、ハーフタイムの監督の指示は?
「私からは特に指示はしていません。選手たちから修正が必要なところについての声が上がり、私は選手を送り出しただけです。選手たちから自発的に後半の改善を取ってくれたことがうれしいです」
──特に後半は決定力が出てきましたが?
「まだまだです。満足していません。とくに、前半、取らなければいけないところで取れていないところは、引き続いて課題です」
三村勇飛丸キャプテン
「ともかく、セカンドステージでの最初の勝利を挙げることができて嬉しいです。前半はあまりよくできなかったですが、後半には春シーズンから準備してきたことを出し切ることができました。後半はトライを取るべきところで、しっかり、取れたことが良かったと思います。次節のNTTコム戦ではしっかり出し切りたいと思います」
──前半に出た課題を、後半、しっかり、修正してきましたが、ハーフタイムの指示は?
「チャンスで、プレッシャーをかけることができたと思います。後半は、ディフェンスをしっかりすることを意識させました」
マン・オブ・ザ・マッチはヤマハ発動機ジュビロNo.8、堀江恭佑選手
|