サントリーサンゴリアス |
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47 |
合計 |
28 |
19 |
前半 |
7 |
28 |
後半 |
21 |
5 |
勝点 |
1 |
17 |
総勝点 |
8 |
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キヤノンイーグルス |
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サントリーサンゴリアス 32-16 東芝ブレイブルーパス
セカンドステージ・第4節 グループA
2014年12月21日(日)13:00キックオフ/山梨・山梨中銀スタジアム
前日の強い雨から一転、快晴で気温も上がり暖かな中銀スタジアム。地元県立日川高等学校出身のサントリーサンゴリアス有賀剛選手が山梨では3年ぶりにスタメン出場。そして昨年まで14シーズンサントリーでプレーしていたキヤノンイーグルス小野沢宏時選手の出場も期待され、会場が熱気にあふれる中、キヤノンのキックオフで試合が始まる。
開始早々、サントリーが縦の攻撃。キヤノンゴール前ラックからスカルク・バーガーが抜け出し、フルバック裏にキックしたボールを自ら押さえてトライ(ゴール成功7-0)。
10分、キヤノンのキックをハーフウェイライン付近で有賀剛がキャッチ。パスをもらった中づる隆彰が右サイドを抜け、ニコラス ライアンがオフロードで繋ぎ、スカルク・バーガーが右隅に2本目のトライ(ゴールはポストに弾かれる(12-0)。
17分、キヤノンは敵陣左サイド10mラインからペナルティーキックを失敗するが、23分に連続攻撃から、左サイドをマイケル・ボンドが抜け出しトライ(ゴール成功12-7)。
5点差に詰め寄りキヤノンに流れが傾き掛けた前半終了間際、サントリーが敵陣左サイドゴール前ラックから左に展開し、有賀剛が左隅に飛び込んでトライ。(ゴール成功19-7)。有賀選手の流れを引き戻す凱旋トライで会場が盛り上がり、前半終了。
ハーフタイムでは、恒例のファン・オブ・ザ・マッチを開催。サントリーサイドは小さな男の子、キヤノンサイドは女性の方に両チームからサイン入りレプリカジャージが贈られた。
サントリーのキックオフで後半開始、2分、キヤノンゴール前左サイドラックから小野晃征がパスダミーで抜け出し、ラックからのパスを佐々木隆道が抜け出しトライ(ゴール成功26-7)。
12分キヤノンが敵陣左サイドゴール前ラインアウトからのラックから右に展開し三友良平がトライ(ゴール成功26-14)。
17分、キヤノン自陣でのターンオーバーから右に展開、ボンドが抜け出し、オフロードパスを受けた嶋田直人が中央まで持ち込んでトライ。(ゴール成功26-21)。再度5点差に詰め寄る、見応えのある攻防に会場が湧いた。
24分、サントリー敵陣右サイドラックから左に展開、有賀が切れ込んだラックからのパスをツイ ヘンドリックが抜け出しトライ。途中出場のトゥシ・ピシのコンバージョン成功(33-21)。
27分にはキヤノンイーグルスの小野澤が出場。
28分、サントリー敵陣22mラックから右に展開、松島幸太朗が鋭い走りで抜け出しトライ(ゴール成功40-21)。
34分キヤノン、敵陣ゴール前ラインアウトから右サイドを攻め、途中出場のカール・ロウがポール際にトライ(ゴール成功40-28)。キヤノンが4トライを挙げボーナスポイント獲得。
37分、キヤノン陣左サイド22m。キヤノンのオーバーザトップの反則から有賀が素早く持ち出し、真壁伸弥に繋ぎ、右サイドでトゥシ・ピシが抜け出し中央にトライ(ゴール成功47-28)。
サントリーは2度キヤノンに5点差に詰め寄られるも、最後は突き離し47-28のリードでノーサイド。ボーナスポイントも含め勝ち点5を獲得。
有賀剛選手もフル出場で、凱旋トライを決めるなど、大いに盛り上がったゲームとなった。
毎年、山梨開催のトップリーグでは、山梨県ボランティア協会との協働で、県内の障がいのある方や児童養護施設の子ども達を招待し、両チームの理解と協力により、選手の退場時には握手。子ども達の眼がキラキラ輝いていた。
また、山梨開催のトップリーグはテレビ山梨の実況生中継が行われ、今回は山梨県高体連事務局長の元日本代表梶原宏之さんが解説、サントリーサンゴリアスOB早野貴大さん、キヤノンイーグルスリクルーティングマネージャー瓜生靖治さんがゲスト解説で中継が行われた。
● 記者会見ダイジェスト ●
キヤノンイーグルス

永友監督(左)、城ゲームキャプテン
永友洋司監督
「協会関係者、スタッフ、そして応援に来てくださった皆さんに、感謝申し上げます。前半と後半の入り方がセカンドステージの課題だったのですが、後半に入ってすぐに失点してしまい相手にゲームをコントロールされてしまったことが敗因。サントリーは素晴らしいチームで、こういうチームがいるから我々も向上していけると思うが、悔しい試合だった」
──森谷選手のフルバックでの起用は何か意図が?
「アタックでもディフェンスでもリズムを作るため。アタックには効果があったが、スコアに差が出てしまった。最後の20分で足が止まってしまった」
──勝ちにいったポイントは?
「点を取らなければ勝てないので、アタックで勝負する。そのためにいかにボールキャリアが前に出られるか。サントリーが強いのはわかっていたが、最後の20分で突き放されてしまった。相手の強さを認めながら、今後も継続していきたい」
──トップ4との試合が続くが、どのように戦っていくか?
「チャレンジャーという立場で、どのように戦っていけるかがポイント。サントリーは国際大会などでの経験が豊富な選手が多く、選手のキャップ数の合計は400近く。しかし我々は200で、そのほとんどが小野澤と菊谷のもの。なので、今日はこれまでの実績よりも、覚悟や意識、姿勢を見せたかった。自分たちがどれだけ覚悟をもって臨めるか、名前に負けることなく戦っていかなければ。今後も『いいゲームだった』というような、今日のような試合はしたくない。自分達らしさを出せるような試合にしていきたい」
城 彰ゲームキャプテン
「トップ4のチームを相手にチャレンジしていこうという気持ちで試合に臨んだが、開始早々トライを取られてしまったことで受けに回ってしまった。監督の言う通り、前半と後半の入り方に課題がある。我々のアタックをすれば通用するとわかっていたのに出せなかった。サントリーはアタックもディフェンスも前に出てくるので自分たちの勝負所を明確に練習してきただけに残念。しかしこれからもトップ4との試合が続くので、果敢にチャレンジしていきたい」
──キャプテンとしてチームにどんな声をかけた?
「いつも通りを意識しようと。しかし、チャレンジしなければならないのにスコアでプレッシャーを感じてしまった。来週は相手にプレッシャーをかけられるよう練習していきたい」

サントリーサンゴリアス

大久保監督(左)、真壁キャプテン
大久保直弥監督
「たくさんの応援ありがとうございました。会社としても縁とゆかりがある場所での試合で、サントリーらしいラグビーをお見せできたこと、そして勝てたことがこれからの自信につながる試合だった。引き続きタフなゲームが控えているので、これで気を緩めることなく前進していきたい」
──後半ディフェンスで相手の攻撃を受けた面があったように見えたが?
「フォワードの近くでトライを取られたのは修正しなければならない。タイトなゲームになってきたら重要なのはフォワードのゴール前のディフェンス。そこで今日はトライを取られたので、しっかりと修正して次に臨みたい」
──トゥシ・ピシが今シーズン初めてベンチからのスタートで、後半相手に流れがいきそうなところで投入して流れを引き戻したが、こういった形での起用は今後もありえるのか?
「外国人選手がケガから復帰してきていたり調子が上がってきたりしているので、スクラムハーフやスタンドオフ、そしてバックローやフォワードの選手起用の幅が広がった。ピシはプライベートなことで一時帰国していた期間があったのでベンチスタートにしたが、今一番力があって調子のいいスタンドオフがピシだということは間違いない」
──フーリー(デュプレア)の復帰はいつ頃?
「回復は順調。スキルの面は心配していないが、半年以上ゲームから離れていることとゲームの感覚やフィットネスのレベルなどが戻ってくるかどうか。大事なのは、シーズン最後に彼が良い状況であること。それがチームにとっても良いことなので、そこまで焦って無理矢理起用するつもりはない」
真壁伸弥キャプテン
「たくさんの応援と、準備や片付けに高校生をはじめとするたくさんのスタッフが携わってくださり、いいコンディションで試合ができたことは、選手としてとても嬉しい。ゲームとしても自分たちがやろうとしていることをスタートから出せたので、次につながるいい試合だった。次の試合に向けても頑張っていきたい」
マン・オブ・ザ・マッチはサントリーサンゴリアス13番、松島幸太朗選手
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