Honda HEAT |
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10 |
合計 |
22 |
10 |
前半 |
5 |
0 |
後半 |
17 |
0 |
勝点 |
5 |
0 |
総勝点 |
5 |
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NEC グリーンロケッツ |
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(写真:清水良枝)
Honda HEAT 10-22 NECグリーンロケッツ
プレシーズンリーグ プール戦 第2節 プールA
2015年9月12日(土)19:15キックオフ/三重・三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 サッカー・ラグビー場
秋の夜風が心地よい三重交通Gスポーツの杜鈴鹿。プレシーズンリーグ初白星を狙う両者の試合が行われた。今年は、同会場でHonda HEATと同じ中部地方を本拠地とする豊田自動織機シャトルズの一戦が行われたこともあり、例年以上に多くの地元ラグビーファンがスタンドに詰めかけた。
NECグリーンロケッツのキックオフで試合が始まった。
前半は、地元鈴鹿の熱い声援を浴びるHonda HEATが果敢に敵陣に踏み込んでいく。前半9分、Honda HEATはNECのスクラムコラプシングからPGのチャンスを得た。キックを蹴るFB森田には観客席からの熱い視線が注がれる。プレッシャーのかかる場面ではあったが森田はこれを冷静に決めた。その瞬間、観客席からはひときわ大きな歓声が沸き上がった。
後半33分、Honda HEATはNECのスクラムコラプシングから再びチャンスを得る。Honda HEATは敵陣22mL右ラインアウトからモールを形成した。モールは観客の鳴り止まんばかりの声援に後押しされ、一気にトライゾーンまで押し込まれた。その後のゴールキックも成功しさらに点差を広げた。
その後はゆったりとしたゲーム展開であったが、後半39分、NECのSH西田が右サイドでオフロードパスを受け抜け出した。WTBイオアネの猛追を振り切りトライへと結び付けた。そこで前半終了を告げるホーン。その後のゴールキックは失敗に終わり、10-5で前半を折り返した。
プレシーズンリーグ初勝利を意識したHonda HEATファンの期待とは裏腹に、後半はNECに流れが傾き始める。後半のスタートとともにNECはSOウェブを中心に勢いのある攻撃を展開していく。
後半4分、NECのCTB櫻谷がDFのギャップをつきトライ。試合を振り出しに戻す。その後、足が止まり始めたHonda HEATにNECは容赦のない攻撃を畳み掛けていく。後半18分には、ウェブに代わり後半途中から出場しているSOノートンナイトのグラバーキックからWTB窪田が勝ち越しトライを決める。ゴールキックも成功し10-17とする。
さらに後半26分には、再びノートンナイトのキックパスからFB吉廣がゴール左隅へトライを決め、10-22とリードを確実なものにしていった。
一試合を通じてHonda HEATはスクラムでの反則を修正することができず、流れを引き戻すことができなかった。前半をリードして折り返すことができただけにHonda HEATにとってはあまりにも惜しい一戦となった。一方、NECはハーフタイムでしっかりと立て直し、うれしい一勝を掴んだ。なお、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にはNECグリーンロケッツのCTB櫻谷勉が選ばれた。
● 記者会見ダイジェスト ●
Honda HEAT

藤本ヘッドコーチ(右)、天野キャプテン
藤本知明ヘッドコーチ
「地元鈴鹿開催ということで、応援してくださった地元の方々に感謝している。結果は、期待に応えられず、本当に残念に思う。しかし、経験がチームを強くすると思うので、前向きにとらえて修正するところを修正し、次週につなげていきたい」
天野豪紀キャプテン
「このような素晴らしい環境を整えて頂いたことに感謝している。自分たちとしては、地元でHondaのラグビーを、プライドを持ってしっかりとして試合に臨んだが、こういう結果になってしまった。自分たちは常に挑戦して、相手をリスペクトしながら一戦一戦戦っていこうと思っている。今日のことを切り替えて、次に向けて修正していきたい」
──後半流れが変わったきっかけは?
藤本ヘッドコーチ
「自分たちのミスが多いのとベーシックなスキルがまだ足りなかったところが一つ大きなきっかけだと思う。このレベルでのミスは失点につながることとなり、流れを失ってしまった」
天野キャプテン
「個人のベーシックなミスからもっていかれたので、ベーシックなミスを個人もチームも修正していく必要がある。前向きにとらえてやっていきたい」
──NECの印象は?
藤本ヘッドコーチ
「NECさんは日本選手権でも優勝しており、トップリーグでも長くやっているので、強豪であり、守備がしっかりしている。NECさんにとってチャンスは決して多くなかったが、少ないチャンスをしっかりものにできる。集中力での差が最後に出たのかもしれない」
──来週の次節向けて。
天野キャプテン
「トヨタ自動車との東海ダービーになるので、自分たちの課題を修正し、一つひとつ個人としてもチームとしても向上し、勝ちにいきたい」

NECグリーンロケッツ

相澤総監督(左)、吉廣ゲームキャプテン
相澤輝雄総監督
「勝てて素直にうれしい。Hondaさんは一人ひとりが強く、気迫でてこずったが、それ以上にうちの選手が頑張ってくれた。接点で勝ち続けることができた。幸運なところもあったが、こだわってきたところがしっかりプレーに出た。あとは吉廣キャプテンがチームを引っ張ってくれ、チームが一丸となることができた」
吉廣広征ゲームキャプテン
「HondaのFWの方が最初はスイッチが入っていて、接点が強かった。NECにはトップリーグで初めてやる選手もいたが、前半の最後のほうからしっかりと体が当てられるようになった。我慢して後半戦おうと言っていたことがその通りになり、良い経験ができた」
──前半リードされての折り返しでしたが、ハーフタイムでの声掛けは?
相澤総監督
「前半、組織が破たんしていたわけではなかったと思う。相手の強いところにボールを回して、後手後手に回っていたところがあったので、そこには回さないようにすることと、あとはキックをもっと使い、敵陣で試合ができればNECのペースになると伝えた」
吉廣ゲームキャプテン
「負けていたが、前半最後一本取り返すことができたし、トライを取られたのもモールからだけだったので組織は大丈夫だった。アタックのバリエーションを変えるということと、最後は接点で勝ててきたので、そのまま思いっきりやろうと伝えた」
──Hondaさんの印象は?
相澤総監督
「春の合同練習では完敗していた。トップリーグにいるチームはどこも強いので、どこと闘うにしてもうちは挑戦者としてやる。Hondaさんは怖いチームだと思う」
吉廣ゲームキャプテン
「本当に個々の能力も高いし、うちは長くトップリーグにいるという差だけで勝てたと思う。個々が強いなという印象」
──次節に向けてお願いします。
相澤総監督
「パナソニックは強いチームなので、今日出た課題を修正し、現在はけが人が多く、懐事情が厳しいが、できるメンバーでベストを尽くして勝ちにいきたい」
マン・オブ・ザ・マッチはNECグリーンロケッツ13番、櫻谷勉選手
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