近鉄ライナーズ |
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45 |
合計 |
15 |
15 |
前半 |
10 |
30 |
後半 |
5 |
5 |
勝点 |
0 |
11 |
総勝点 |
5 |
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ヤマハ発動機ジュビロ |
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(写真:山口勝一)
近鉄ライナーズ 45-15 ヤマハ発動機ジュビロ
プレシーズンリーグ プール戦 第3節 プールB
2015年9月19日(土)19:00キックオフ/大阪・ヤンマーフィールド長居(長居第2陸上競技場)
ジャパンラグビー トップリーグ2015-2016プレシーズンリーグ第3節、早くもプール戦最終節を迎え、各プールとも少しでも上位のトーナメントへの進出を賭けた激しい戦いが予想される。共に前節までにサントリーに敗れ、コカ・コーラに快勝したホームの近鉄と昨年の日本選手権を制したヤマハ発動機の戦い。第2節までに近鉄は総勝点6、ヤマハ発動機は総勝点5と僅差で、プールBの2位でプレートトーナメント進出を争っている。
この両チームは昨年度対戦がなく、遡れば一昨年のレギュラーシーズンファーストステージ第6節以来となる。この時はシーソーゲームの末、ヤマハが五郎丸歩の21得点の活躍で26-17と近鉄を破り、セカンドステージグループA入りを確定している。ヤンマーフィールド長居に駆けつけた4,000人近い観衆が見守る中、ヤマハのキックオフで幕を開けた。
開始直後からFW・BKが一体となって、一気に攻め込んだのは地元の近鉄。開始直後の2分にヤマハのオーバーザトップで得た22ml付近中央のPGをSO重光泰昌が難なく決めて先制。続く8分にはBKが大きく展開して左WTB松井寛将、直後の10分は自陣から左LO天満太進が50m以上ゲインしてトライを挙げ、15-0と一方的に加点した。
一方のヤマハ発動機もようやく20分、ゴール前のペナルティでスクラムを選択し、FWラッシュで近鉄ゴールに迫る。最後はゲームキャプテンNo.8デウォルト・ポトヒエッターが右中間に押さえて反撃を開始するかと思われた。ところがその後は両チームの執拗なディフェンスでゲームは膠着状態。共になかなか決定機を奪えず迎えた前半終了間際、業を煮やしたヤマハSO曽我部佳憲が10ml付近右中間スクラムから巧みにロングDGを決める。15-10とヤマハ発動機が追い上げて前半を終了した。
後半になっても近鉄の勢いは衰えない。4分にSO重光のPGで加点した後、2年目を迎えた元U20NZ代表の肩書を持つFBアンドレ・テイラーがヤマハの若いDFラインを撃破して9分にポスト左にトライ。さらにテイラーは14分にオフサイドで得たPKを、HW付近から超ロングPGを決めてヤマハを28-10と突き放しにかかる。
また直後の15分にもテイラーはBKラインを牽引して大きくラインブレイクし、最後は右WTB島直良につないで試合の行方をほぼ決定づけた。
一方のヤマハは27分、近鉄の反則で得たPKからFWラッシュをかけ、右FL松本力哉が押さえて一矢を報いる。最終的には近鉄が45-15と予想以上の大差をつけて2位グループによるプレートトーナメント進出を決めた。
プレシーズンリーグとは言え近鉄は初戦敗戦の後、2連勝と立て直した。マン・オブ・ザ・マッチには貴重な2トライを上げ攻守に目覚ましい活躍を見せた近鉄のアンドレ・テイラーが選出された。
● 記者会見ダイジェスト ●
ヤマハ発動機ジュビロ

清宮監督(左)、三村キャプテン
清宮克幸監督
「今シーズンは試合数が例年の半分ということで、企画いただいたプレシーズンリーグを若手にチャンスを与える機会ととらえ、公式戦には出場する機会の少ない若手の登竜門として3試合プレーした。この試合をもって若手のチャレンジゲームは終了し、再来週からのトーナメント戦からはAチームがプレーする予定。この後Bチームはなかなか試合をする機会がないため、チームの強化という意味では非常に厳しいスケジュールになる。今日の試合に関しては見ての通り踏ん張れなかったということだけです」
三村勇飛丸キャプテン
「2週間後、頑張る」
──トーナメント戦からのメンバー構成は?
清宮監督
「結果を残した選手がリザーブに入って、あとはAメンバーとなる」

近鉄ライナーズ

前田監督(左)、豊田キャプテン
前田隆介監督
「地元大阪で勝利をあげることができて嬉しく思う。プレシーズンリーグとはいえ選手たちがキックオフからエンジン全開で攻め、勝利することができた。選手たちに感謝している。引き続きシーズンに向けて課題をしっかりと振り返り、次のゲームに向かっていきたい」
豊田大樹キャプテン
「大阪のゲームでは大声援の中でプレーできて、選手全員うれしく思っている。そんな中でいい試合をファンの方々に見せることができて良かった。試合の流れとしては前半のメンバーが非常に我慢強くプレーしてくれたおかげで、後半入ったメンバーも思い切ってプレーできた。チーム全員の勝利だと思う」
──プール戦はどのようなところにフォーカスして臨んだのか?
前田監督
「今年は春からずっとボールを持ち込んだプレーヤーが、責任持ってボールを生かすということを続けてきた。セットピースなどはまだまだだが、若い選手がいい経験を積めている」
──テイラー選手はどういう点でチームにプラスになっているか?
前田監督
「自由に動けるポジションでは彼の持ち味が出ている。ただFBに固定するわけではなく、相手によって動かすことも武器になると考えている。今日も良いパフォーマンスをしてくれた
──スピース、デアリエンディといった新加入の大物外国人の起用プランは?
前田監督
「大体、頭には描いている。一日も早くチームにマッチしてほしいが、すぐにマッチしてくれるだけの実力の選手たちだと信じている。本物の質がチーム全体に良い影響を与えてくれると思う」
──トーナメント戦線に向けた抱負は?
豊田キャプテン
「先週、今週といい流れの試合ができているのでこれを11月の開幕まで続けていきたい。勝った負けたで一喜一憂するのではなく、何ができているかできていないかを見極めながら一戦一戦大切に戦っていきたい」
マン・オブ・ザ・マッチは近鉄ライナーズ15番、アンドレ・テイラー選手
(記事:石川悟、丸井康充 広報担当:丸井康充)
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