NECグリーンロケッツ |
|
|
|
三菱重工相模原 |
|
|
NECグリーンロケッツ 17-3 三菱重工相模原
トップリーグ2015-2016 入替戦
2016年1月30日(土)12:00キックオフ/埼玉・熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)
NEC、三菱重工相模原に勝利してトップリーグに残留
今シーズン、トップリーグ15位と不本意な成績に終わったNECグリーンロケッツとトップチャレンジ1を2位で通過した三菱重工相模原ダイナボアーズのトップリーグ入替戦が1月30日(土)、埼玉県の熊谷ラグビー場で開催された。未明から降った雪がグラウンドを覆っていたが、地元の高校生ラガーマンたちの雪かきで試合前に雪は一掃され、気温5度と寒い曇天のコンディションの中、結果はNECグリーンロケッツが勝利してトップリーグ残留を決めた。
三菱重工相模原ダイナボアーズがトップリーグへの返り咲き、NECが残留と両チームの執念を見せつけたゲームであった。
三菱重工のキックオフの直後、NECのノットリリースザボールによって得たペナルティを左中間30mの位置から迷わずショットを選択。前半1分、キッカーのスクラフハーフ西舘選手が確実にゴールを決めて三菱重工が先制してゲームが始まった。
その後、両チームのキックの応酬が続きラインアウトを起点とした攻撃が展開された。前半の約30分間はNEC陣内での攻防が続き、残り10分は反転して三菱重工のゴール前を中心にNECの連続攻撃が続くが我慢強く三菱重工が守り抜き、前半はこのまま、三菱重工のリードで終了かと思われた終了間際41分、スクラムのコラプシングで得たペナルティをNECが左中間22mからショットを選択し、これをスタンドオフ田村選手が決めて同点で終了した。
後半は、奮起したNECが8分にナンバーエイト土佐選手、13分にはプロップ瀧澤選手がモールを押し込んでトライとフォワードのパワーで得点を追加した。三菱重工はNEC陣内へ再三攻め込むものの、NECは堅い守りで得点を許さない状況が続いた。三菱重工はイージーミスからチャンスを潰し後半に得点を追加できずに敗退したものの、地元からバス10台で駆けつけた大応援団の声援に応えて随所で好プレーを見せ、来季も再び同じステージに戻ってくることを確信させた好ゲームであった。
● 記者会見ダイジェスト ●
三菱重工相模原

佐藤監督(右)、西館キャプテン
佐藤喬輔監督
「1年間通して、多くのサポーターに熱い声援を頂きました。今日もまた、ご声援を頂いた事に厚く御礼申し上げます。
今日の試合は、結果的に今季一番悪い内容でした。入替戦でパフォーマンスの悪いゲームをさせた事に責任を感じています。自信を持って入替戦に臨んだが、4年連続で同じ結果となっているので、どこかで流れを変えないといけないと思います」
西館健太キャプテン
「1年間応援して下さったファンの皆さん、今日応援に来て下さった皆さんの前で昇格することができず、悔しく思っています。
ゲームは、今季一番悪い内容になり、なかなかリズムに乗れずに、NECさんに押されて、そのまま試合が終わってしまった感じです」
──トップリーグとの差を感じた部分は?
佐藤監督
「細かい精度の差、つまらないハンドリングなどのミスが多く出てしまいました。NECさんはミスも少なかったと思います。
ゴール前で辛抱できず反則してしまい、そこでリズムを崩しました。こういうところを大事にしてきたつもりでしたが、まだ足りなかったのかなと思います」
──パフォーマンスを上げる策について。
佐藤監督
「最後だからといって、特段チームとして演出することなく、いつも通り平常心で試合に臨もうとしました。選手は最後の試合という事で、感情があい混ざっていた部分があり、歯車が狂ってしまったかも…難しいところです」
──トップリーグチームとの試合で学んだことは。
佐藤監督
「トップリーグとの差は、いつも入替戦で戦ってるし、4年続けて言ってますが、チーム力をもっと上げないといけないと思ってます。
私たちのチームには、今年はスーパースターはいなく、チーム力でトライを取りにいきましたが、トップリーグ相手には、まだまだ精度を高めないといけないと思います」
西館キャプテン
「プレーの精度と規律の部分です。
NECさんは、そういうところで全然上のレベルでした。が、かといって勝てない相手ではなかったと思います」
──後半の戦い方について。
佐藤監督
「前半の入りから、テリトリーとポゼッションを、うちが取っていたので手応えはありましたが、辛抱しきれずにミスをする部分も多かったので、ボールをしっかりキープしてチャンスを広げようとしました。
探りあいの部分もあったので、キックを使うことも多かったが、敵陣深く入ったらキックを使わずにキープして、ポゼッションを上げていこうと指示しましたが、後半の入りでラインアウトを2回ミスし、選手が少しパニックになったかな、と。セットピースを大事にしていこうとしましたが、後半それができなくて、そこが大きな反省点でした」

NECグリーンロケッツ

相澤総監督(右)、瀧澤キャプテン
相澤輝雄総監督
「NECの多くの応援団のもとで勝利できて嬉しく思います。
試合を終えて、非常にプレッシャーを受けた試合だったと感じています。トップリーグに残れて嬉しく思います」
瀧澤直キャプテン
「トップリーグに残れたことが嬉しくホッとしています。
今日の雪で、グランド整備をしてくれた高校生がいたと聞き、色んな人のお蔭でよい試合ができ、残留できたことが素直に嬉しくホッとしています。
──前半を3-3で折り返した事について。
瀧澤キャプテン
「自らの反則やミスから、膠着した時間が長かったので、ゲームリーダーの田村以下、まずは落ち着いて会場や試合の雰囲気に飲み込まれず、ミス無くシンプルにいこうと話してました。
三菱重工さんが激しいプレッシャーを掛けていたこともありますし、この試合に賭ける想いも強く感じていましたので、その結果が前半の3-3のスコアに繋がったと思います。攻められながらも、開始早々にショットのみで抑えられたこと。40分に同点に追いついたこと。内容は、そんなに悪くなかったと思います」
──前半の得点機に3度モールを押してトライを狙った理由について。
瀧澤キャプテン
「ペナルティの位置も、そこまで良い所ではなかったと感じました。
1回目にモールを組んだ時の感じで、相手は反則をしなければ止められないという感覚もあったので、モールに拘りました。結果的にトライを取れなかったので、その選択が良かったかどうかは分かりませんが、それが後半に活きたと思います」
──入替戦に臨むにあたり、チームの中でどこを修正した?
相澤総監督
「シーズンを通して結果が出ず、選手・スタッフ全員がもがいてる感じでしたが、この何週間で上手くいってる部分を切り取って、シンプルにやっていくことで、勝ちに行くことができると思い、シンプルにプランしていったことが、最後の試合に勝てた要因だと思います」
|