リコー ブラックラムズ |
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大阪府警察 |
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リコーブラックラムズ 76-0 大阪府警察
トップリーグ2015-2016 入替戦
2016年1月30日(土)14:05キックオフ/埼玉・熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)
昨日の雪がうっすらと残る熊谷ラグビー場Aグランドは、雪も取り除かれ、朝からの雨も止み、まずまずのグランドコンディションとなった。1月らしい身も引き締まるような冷たい空気の中、集中した表情で両チームの選手がグランドへ入場した。
リコーブラックラムズのキックオフで始まった試合は、開始0分リコーの1番辻井がトライ。続く3分にも14番渡邉がトライをあげ、大阪府警察へ強さを見せつける形で始まった。大阪府警察は懸命のディフェンスから、なんとか食らいつき、自分たちの形へ持ち込みたいところだったが、リコーが力でねじ伏せる。14分に大阪府警察のペナルティーから敵陣ゴール手前10mまで攻め込むとラインアウトからモールで押し込み左中間へトライ。その後も27分、33分に追加点を挙げ、ここまで6トライ3GKを決めて36-0とする。
前半終了間際、リコー陣ゴール手前10mでリコーのペナルティーから、大阪府警察が絶好のチャンスを得た。ここでスクラムを選択し、トライを目指すが、取り切れず36-0のまま前半終了となった。
サイドが変わった後半、大阪府警察は、リコー陣深く攻め込んでいくが、リコーの壁は厚く、逆に反則やミスから自陣へ攻めこまれてしまう。8分リコーは敵陣22m左ラインアウトから右タッチライン際まで展開、ラックから今度は左へワイドに展開し13番ピータースダニエルが左隅へトライを決めた。その後もリコーがボールを支配、攻撃の手を休めず5トライGKも決め76-0とその差をさらに広げる。ホーンが鳴りラストワンプレーとなったところで大阪府警察は相手ゴールポスト前10mでスクラムのチャンスを得る。FWが必死にラックサイドを突いていくが、痛恨のオフサイドでリコーにPKを蹴りだされノーサイド。大阪府警察をシャットアウトし、リコーが快勝で試合を終えた。チャレンジャーとして果敢に挑んだ大阪府警察、高いモチベーションで戦ったリコーブラックラムズの来季の活躍に期待したい。
● 記者会見ダイジェスト ●
大阪府警察

古川監督(右)、大友キャプテン
古川敬祐監督
「このような素晴らしい会場で、ラグビーをさせて頂いたことに感謝いたします。
大阪から遠く埼玉までお出で下さった関係者・ファンの皆さまに感謝致します。
大阪府警ラグビー部は、トップリーグのチーム相手にどれだけできるのか? チャレンジャーとして臨みましたが、リコーさんの速さ・強さ・上手さに力の差を感じました。
タックルでもっと対抗したかったが、トップリーグで連戦されているリコーさんのここ一番の上手さ、トライを取るところで力の差がありました」
大友健太郎キャプテン
「素晴らしいステージで試合ができたことに関係者各位にお礼申し上げます。
格上相手に、自分たちはしっかり前へ出て行こうと試合に臨みましたが、相手のテンポ、上手さに後手後手となり、府警のラグビーができませんでした。
初めてのステージで、独特の緊張感があって、出だしで(トライを)1本2本、自分達のミスで取られたことで点差が開いたと思います。
こういうステージを目指していたので、来シーズンもここへ帰ってきて、トップリーグと戦えるだけのレベルアップして、またトップチャレンジ・入替戦に臨みたいです」
──今日の結果は想定されていたか?
古川監督
「力の差は分かった上で臨みました。ただ、もっとできるという意識で試合を観ていました」
大友キャプテン
「自分達も力の差はあると思っていましたが、もっともっと前に出て、良いプレーを出せると思ってました。が、緊張感もあって上手くいきませんでした」
──前半の終わりと後半の最初にテンポの良い場面も見られたが‥‥。
古川監督
「前半最初の入りが悪かったが、前半最後にテンポが出せたことで、ハーフタイムで『このリズムで後半の最初もう一度やろう』と指示しました。失うものは無いので、アタックでチャレンジしようと言う気持ちから、後半の最初はそれが上手くいったと思います」
──今日の試合の収穫は?
古川監督
「足りないところが分かりました。トップリーグとの差、フィジカル、スクラム・ラインアウトのセットプレーの精度、キックの精度の違いが分かったことが収穫です。
このレベルまで上げないと、トップリーグには入れないことが分かったので、この経験を来季に活かして、来季もここに戻ってこようと選手には話しました」
大友キャプテン
「身体を当てて、明確な力の差を実感できたので、目指すところが分かりました」
──今季を振り返って
古川監督
「去年初めてトップチャレンジ2に行って、全国のチームと対戦し、トップリーグを目指せるという想いでスタートしました。その中で、フィジカルにフォーカスして取り組んできて、その結果トップウェストでは結果を出せたが、トップチャレンジ1・トップリーグとの差はあると感じました。
この一年間、良かった所悪かった所を振り返り、これからも頑張っていきたい」
大友キャプテン
「レベルアップできたところがたくさんあると思うので、今回のトップチャレンジ・入替戦で対戦した経験を、来季に活かしたいと思います」
──チームとしてのバックアップ、体制の整備は進んで来ている?
古川監督
「現状で結果も出ているので、今後は選手個々の取り組み方だと思います。自分達の甘い部分に対しての、個々の取り組み方が大事だと感じています」

リコーブラックラムズ

神鳥監督(右)、野口キャプテン
神鳥裕之監督
「トップリーグチームとして、恥ずかしくないプレーをしっかりやり、必ず来季もトップリーグの舞台で戦えるように結果を求めて戦いました。
大阪府警さんのアタックに、受けに回る部分も反省点としてあるが、結果として0点に抑えたことは評価したい。来季は、こういう場で記者会見をすることが無いようなチームを、しっかり作り直して戦いたいと思います」
野口真寛キャプテン
「トップリーグとして、リコーとして、プライドを持って戦いました。大阪府警さんの気持ちの入ったプレーを、とても強く感じました。大阪府警さんと試合ができた経験は、今後自分達にプラスになると思います」
──アマチュア的なチームとの対戦について。
神鳥監督
「チームモチベーションとしては、自分達のスタンダードを落とさないように、相手が感じたことの無いようなプレッシャーを出せるプレーをしようと臨んだけど、府警さんにアタックの時間を作らせると良い攻撃をしてきたので、試合中、我々も反省しないといけないシーンもたくさんあったので、結果的にスコアは開きましたが、良い戦いができたと思います。
野口キャプテン
「大阪府警さんの立場からすると、失うものは何も無い強さというのと、リコーとしても、それを上回るプレーをしなければならないというプレッシャーが選手としてあったので、ベーシックなプレーをしっかりやって勢いをつけた結果が、このようになったと思います。
トップリーグと遜色ない、大阪府警さんのラインからの出足だとか、タックルの厚さを感じました。
──試合終了後、野口キャプテンが流した涙の理由は?
野口キャプテン
「私自身、今季でプレーヤーを引退することで涙してしまいました。選手として感極まってのことです。
引退の理由は、怪我が重なって、グランドに立ち続けることができなくなったからです」
──引退後、選手へのメッセージは。
野口キャプテン
「この場(入替戦)には来て欲しくない。今の経験を活かして、より高い基準を持って、毎日の練習を大切に厳しくやってほしい」
──来季以降の強化ポイントは。
神鳥監督
「まずディフェンスの部分。失点を重ねたことが、この結果に結びついているので、チームとして大事にしていたチームディフェンス、個々のタックルの精度をもう一度しっかり立ち返って強化したい。
あとはセットプレー。昨季よりも苦しんだ部分が多かった。スクラム・ラインアウトの安定としては、FWとしての大事な部分なので、この2つは一番フォーカスして、しっかりと修正していかなければならないと思います」







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